2012年7月20日金曜日

格差社会とフードスタンプとEMINEM

最近、生活保護に関する議論の中で、

「フードスタンプ制を導入するべきだ」

という話をよく耳にします。


フードスタンプ(Food Stamp)とは(Wikipediaより抜粋)

>アメリカ合衆国で低所得者向けに行われている食料費補助対策。公的扶助の一つ。
>形態は、通貨と同様に使用できるバウチャー、金券の一種。
>一般のスーパーマーケットでも使用できる。対象は食料品であり、
>タバコやビールなどの嗜好品は対象外となる。
>このため、嗜好品を購入しようとする者が、
>フードスタンプを売買する例が報告されており問題視されている。
>換金、売買などの詐欺が横行し、問題になっている。

フードスタンプと聞くと、僕はこの曲を思い出します。


映画「8mile」の主題歌、EMINEMの「Lose Yourself」という曲です。

この曲の中に、

俺には9時から5時の仕事はできないし/家族に穏やかな暮らしなんてさせてやれない 
フードスタンプじゃオムツも買えなんだぜ

というフレーズがあります。

初めて聴いた時は、僕はまだ高校生だったので、

何となくでしか理解出来なかったのですが、

今ではゾッとするくらいリアルに感じます。

日本もアメリカの様な超格差社会に突入して行くのかと思うと、

物凄く怖くなります。

エミネムもそうですが、

「極貧の環境で産まれ育った」というのは本人の責任ではありません。

貧しい家庭・親がいない・親がオカシイ等々、色々な話を普段聞きますが、

それは子供のせいではありません。

そして昔は、そういった少し特殊な環境で育った人でも、

仕事が出来ました。働く場所があったのです。

でも今は少なくなって来ています。

昨日のエントリ(生活保護費より最低賃金が低いというのは昔からだった)でも少し触れたのですが、

今まで、割と良い待遇で働いていた層の人達が、

最低賃金での労働や、低賃金での労働に流れ込んでいます。

身元保証人がいない人や、大学を出ていない人達が働く職場というと、

まず工場や物流や土木関係の仕事をイメージする人が多いかと思いますが、

そういったいわゆる「ブルーカラー職」のアルバイトにまで、大学卒の人が流れ込んでいる状況です。

そうなって来ると、

少しワケ有りな人が仕事に就ける機会というのが減ってきます。


こんなご時世ですから、

企業も「どうせ雇うのであれば少しでも不安材料が少ない人の方が良い」

と考えるのではないでしょうか。


「俺には9時から5時の仕事は出来ない」

この歌詞が物凄くリアルに感じてきます。。


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